行政書士の特認制度を知ると、公務員として入庁してから何年たったかを数え直したくなります。高校を卒業した人なら、行政事務を通算17年担当すると、試験を受けずに行政書士となる資格を得られるからです。
職歴の審査を経て日本行政書士会連合会の登録を受ければ、退職後に仕事を始められます。
私が市役所を辞めたのは35歳のときで、勤続は15年以上でしたが、この17年には届いていませんでした。「あと少し待つべきか」で迷う30代の公務員にとって、判断の材料になるのは制度の要件と使い道、そして待つか辞めるかの決め方です。
公務員が行政書士になる道は試験と特認の2つ

公務員が行政書士を目指す道は、主に行政書士試験に合格するか、特認制度を使うかの2つです。特認制度は、公務員として行政事務を通算20年、高校を卒業した人なら17年担当すると、試験を受けずに行政書士となる資格を得られる仕組みです。
試験のほうは年齢や学歴を問わず誰でも受けられ、毎年11月に1回行われます。
年数の条件はなく、かかる費用は受験手数料10,400円です。どちらの道が近いかは、入庁した年齢に17年を足すとおおまかな見当がつきます。
行政事務の通算20年か高卒以上17年が要件
特認制度の根拠は、行政書士法第2条第6号です。国や地方公共団体の公務員として行政事務を担当した期間が、通算して20年以上ある人は行政書士となる資格を持ちます。
条文では、学校教育法による高等学校を卒業した者などについて、必要な期間が17年以上に短くなります。高校を出て入庁した人も、大学を出て入庁した人も、この17年のほうに当てはまります。
資格予備校の案内などでは「試験免除」と呼ばれますが、条文上は試験の一部が免除されるのではなく、試験を受けずに資格を得る定めです。
ただし、年数を満たしても自動で行政書士になれるわけではありません。特認で得られるのは「行政書士となる資格」で、仕事をするには都道府県の行政書士会を通じた登録が別に必要です。
(出典)総務省:行政書士制度
行政書士試験は受験資格なしで毎年11月に1回
もう一つの道が行政書士試験です。行政書士試験研究センターの案内では、年齢・学歴・国籍に関係なく誰でも受験でき、試験は毎年1回、11月の第2日曜日に行われます。
2つの道を並べると、違いは次のようになります。
| 項目 | 特認制度 | 行政書士試験 |
|---|---|---|
| 取得の条件 | 行政事務を通算17年以上(高校卒業者など。それ以外は20年以上) | 試験に合格する |
| 必要な期間 | 入庁から最短でも17年 | 勉強を始めてから合格するまで |
| 試験の中身 | なし | 法令等46題(憲法・行政法・民法など)と基礎知識14題 |
| 費用の性質 | 試験費用はかからない | 受験手数料10,400円 |
| 時期 | 要件に届いたあと、登録先の会の審査と登録を経てから(仕事を始めるのは退職後が基本) | 年1回、11月 |
| 向く人 | 要件まで残りが短く、退職後に開業したい人 | 要件まで遠い人、早く資格を持ちたい人 |
どちらの道でも、行政書士として働くには登録が要ります。特認の場合は公務員職歴証明書などが必要になり、大阪府行政書士会のように登録前に行政事務歴の事前審査がある会もあります。
大卒入庁だと要件に届くのは何歳か計算する
在職期間がすべて行政事務と認められる場合、何歳で要件に届くかは入庁した年齢に17年を足せば出ます。高校を出て18歳で入庁した人なら35歳前後、大学を出て22歳で入庁した人なら39歳前後です。
途中で国から自治体へ移った人は、国と自治体の両方の期間を条文上通算できます。行政執行法人・特定地方独立行政法人で行政事務に相当する事務を担当した期間も同様です。
ただし数え方は登録の審査で確かめられるので、ここでの計算は目安にとどめてください。
私自身は、この計算で17年に届かないまま35歳で辞めた側です。
行政事務と認められる仕事と事前審査の流れ
特認は、年数を満たした人に自動で与えられるものではありません。担当した仕事が「行政事務」にあたるかは、登録の手続きのなかで職歴をもとに確かめられます。
大阪府行政書士会の案内では、公務員歴で登録したい人は事前審査が必要で、結果が出るまで2ヶ月程度かかります。
事務職として文書や手続きを扱ってきた人も、現業や技術系の職種にいた人も、仕事の中身しだいで扱いが分かれます。休職や育児休業(育休)の期間をどう数えるかも、自己判断せず会に確かめる部分です。
起案や決裁を担ってきた事務職は対象になりうる
行政書士法は、行政事務の中身を細かく書いていません。そこで、私がいた3部署の仕事を例に挙げます。
いずれも事務職の仕事で、行政事務らしい仕事として思い当たるのは次のようなものです。
- 総務部総務課と教育委員会総務課での、予算要求資料の作成
- 保険年金課での、国民健康保険の加入・喪失・給付の手続き
- 同じく保険年金課での、国民健康保険の賦課の事務
- どの部署でも続いた、窓口や電話での住民対応
- どの部署の仕事にも共通する、文書の起案と決裁の手続き
このうち、文書の起案や審査に関わり、自分の責任で処理していた事務は、行政事務にあたる可能性があると私は考えています。
ただ、私自身は審査を受けていません。認めるかどうかは登録の審査で決まります。
現業や技術職、警察官は審査で扱いが分かれる
同じ公務員でも、清掃や運転などの現業職、土木や建築の技術職、警察官や消防職員は、仕事の中身によって審査での扱いが変わります。職種名だけでは、行政事務にあたるかは判断できません。
技術職でも、許認可の審査や文書の作成を担当していた時期があれば、その期間を職歴として示せる場合があります。自分の職歴のどこが行政事務にあたるかは、勤務記録と担当業務を並べたうえで会に相談するのが近道です。
大阪府行政書士会は事前審査に2ヶ月程度かかる
大阪府行政書士会は、公務員歴で登録を考える人に、行政事務歴の事前審査を求めています。必要書類を郵送などで提出し、審査には2ヶ月程度かかり、結果は郵送で届きます。
| 段階 | 内容 | 用意するもの |
|---|---|---|
| 1. 書類の提出 | 行政事務歴の事前審査に必要な書類を郵送などで出す | 公務員職歴証明書(会の書式)と、会が案内するその他の書類 |
| 2. 事前審査 | 会が職歴を審査する。2ヶ月程度 | なし |
| 3. 結果の通知 | 審査結果が郵送で届く | なし |
| 4. 登録の申請 | 事前審査を通ったあと、新規登録の手続きに進む | 会が案内する登録書類 |
これは大阪府行政書士会の案内に沿った流れです。登録を予定している都道府県の会では手順や書類が違う場合があるので、その会の案内を先に読んでおくと迷いません。
休職や育休の期間を数えるかは会に確認する
条文は「行政事務を担当した期間」を通算すると定めています。休職や育休の期間がこれに入るかどうかは、条文だけでは読み取れません。
数ヶ月の差で17年に届くかどうかが変わる人ほど、ここで計算がずれます。休職や育休の期間がある人は、自分で数えて安心せず、審査の段階で会に確かめてください。
特認で得るのは開業の入口で転職の武器ではない
特認で手に入るのは、行政書士として独立開業したり事務所で働いたりするための入口です。一般企業へ転職するための武器にはなりにくく、その前提で使い道を考える必要があります。
在職中に事務所を開いて報酬を得る兼業には地方公務員法第38条の許可が要るため、仕事を始めるのは退職後が基本です。
登録には入会金などのまとまった費用がかかり、金額は会ごとに違います。転職の武器になりにくいのは、行政書士だけができる仕事が官公署に出す書類の作成などで、事業会社の仕事と直接つながりにくいためです。
在職中の開業は許可制で退職後に始めるのが基本
公務員でいる間に報酬を得る事業を営むには、任命権者の許可が要ります。地方公務員の場合、その根拠は地方公務員法第38条です。
国家公務員にも国家公務員法第103条・第104条に同じ趣旨の制限があります。
行政書士事務所を開いて依頼を受けることはこの制限にそのままかかるため、許可を得ないまま開業することはできません。特認で資格を得たあと実際に仕事を始めるのは、退職して登録を済ませてからと考えておくのが現実的です。
登録だけを在職中に済ませられるかは会によって扱いが違う可能性があるので、登録先の会に前もって聞いておいてください。
(関連記事)公務員の副業は禁止ではなく許可制です
登録には入会金など会ごとに違う費用がかかる
行政書士として登録するときは、登録先の都道府県行政書士会に入会し、入会金や登録の手数料などを納めます。金額は会ごとに違うため、登録先の会の手引で確かめてください。
費用は登録のときだけでは終わりません。登録したあとも会費がかかり、開業するなら事務所の準備も必要です。
個人で開業すると、健康保険は国民健康保険など、年金は国民年金に切り替わるのが一般的です。公務員時代の共済から外れたあと、自分で納める保険料の負担がどう変わるかも、開業の費用として見込んでおく必要があります。
会社員への転職では行政書士資格は評価されにくい
行政書士でない人が、報酬を得て官公署に出す書類の作成を仕事にすることは、行政書士法第19条第1項で制限されています。行政書士の独占業務であるそうした書類作成は、私が転職したIT企業の事務職やWeb業界の仕事とは直接つながりにくいと考えています。
私自身、資格を取らずに転職した側です。そのうえで、行政書士の資格が効く場面と効きにくい場面を、次のように見ています。
- 効く場面:行政書士として独立開業する/行政書士事務所や行政書士法人で働く/許認可の申請を多く扱う業界で法令の知識を示す
- 効きにくい場面:事業会社の事務・企画・営業職への転職/IT企業やWeb業界への未経験からの転職
資格を直接使わない一般企業へ転職したい人にとって、資格のためだけに17年を待つのは遠回りです。転職で評価されやすい準備は、資格より職歴の伝え方のほうにあります。
(関連記事)取っても効きづらい資格・遅すぎるケース
会社員として動くと決めた人は、転職エージェントで自分の職歴がどう見られるかを先に確かめておくと、次に打つ手が決まります。
(関連記事)公務員の転職エージェントを対象条件で比較
17年まで待つか今辞めるかを決める3つの判断軸

待つかどうかは、年数より先に「退職後に行政書士として働く気があるか」で決まります。行政書士として働く気がないなら、特認だけを理由に17年まで待つ必要性は低いでしょう。
行政書士として働きたい人だけが、待つ年数と、その間に細る転職の選択肢を比べることになります。退職金の支給率が多くの場合大きく上がる「20年の壁」も近い年数にあるため、「あと数年」の理由が二重になって決断が遅れやすくなります。
3つの軸で比べても決めきれないときは、区切りを自分で決めるしかありません。私も年度途中の5月に辞めたとき、数字ではなく自分で線を引きました。
退職後に行政書士として働くかが最初の分かれ目
最初に自分に聞くのは、退職後に行政書士として働く気があるかどうかです。独立開業のほか、行政書士事務所や行政書士法人に勤める道もここに入ります。
どちらの予定もないなら、特認で得た資格を直接使う場面は限られます。
逆に、許認可の書類作成で独立したいと本気で考えている人には、試験なしで資格を得られる特認は大きな近道です。その場合でも、前の章で触れた登録費用や保険・年金の負担を含めて、開業後の暮らしが成り立つかを先に見積もっておく必要があります。
待つ年数とその間に失う転職の選択肢を比べる
要件まで残り1〜2年の人と、3年以上ある人とでは、待つ重さがまるで違います。行政書士として働きたい人で残りが1〜2年なら、待ちながら準備を進める余地があります。
残りが3年以上あるなら、特認を待つより、試験で取る道か資格なしで転職する道かを先に比べたほうが早いと私は考えています。待つ間に年齢が上がると、未経験の職種へ移るときの条件は厳しくなりやすいものです。
35歳で未経験のIT企業の事務職へ移った私でも、年収は200万円下がりました。あのまま数年待っていれば、同じ転職でも年収や職種の選択肢が狭まっていた可能性があります。
| 比べる項目 | 17年まで待つ | 今辞めて転職する |
|---|---|---|
| 行政書士の資格 | 要件に届けば試験なしで得られる | 欲しければ試験を受ける |
| 転職活動を始める年齢 | 要件に届いたあとになる | 今の年齢で始められる |
| 退職金 | 勤続が延びる分だけ増える | 今の勤続年数で計算される |
| 行政書士として働ける時期 | 要件を満たし、審査を経て登録を済ませたあと | 試験に合格し、登録を済ませたあと |
待つ人は「待つ間に何を準備するか」を、辞める人は「資格がなくても困らない進路か」を、それぞれ決めておくと迷いが減ります。辞めるか残るかの判断材料を広く並べたい人には、チェックリストの記事が役立ちます。
(関連記事)あなたは辞めるべき?残るべき?|後悔しないための判断チェックリスト
退職金の20年の壁と重なると判断が遅れやすい
公務員の退職手当は、多くの場合勤続20年前後で支給率が大きく上がる仕組みで、正確な率は勤務先の条例で決まります。17年の特認と20年の退職金が近い年数にあるため、「17年まで」が「どうせなら20年まで」に延びていくことがあります。
退職金は、転職するかどうかを決める要素の一つにすぎません。待つ年数に見合う価値があるかを、資格と退職金とで分けて考えてください。
たとえば、20年まで待つ理由が「退職金が増えるから」だけなら、それは特認の判断とは別の話で、資格のために待つ理由にはなりません。
(関連記事)転職のタイミングと退職金:「もったいない」は本当か?
積み増しの計算に終わりがないと私が思った理由
私が年度途中の5月に辞めると決めるまでに気づいたのが、「積み増しの計算には終わりがない」ということでした。あと1回ボーナスをもらってから、と考えると、翌年も同じ言葉を繰り返せてしまいます。
この構図は、「年度末まで」を「17年まで」に置き換えても同じです。17年に届けば次は20年、20年に届けばまた次と、自分で区切りを決めない限り待つ理由は続きます。
当時の私にとっては、どこかで計算を打ち切る決意のほうが、計算の精度よりも大事でした。損得の整理のしかたは、年度途中退職の記事に詳しく書いています。
(関連記事)年度末まで待つ価値があるかを損得で整理する
開業するか、待つか、辞めるかを一人で決めきれないときに
17年まで待つかどうかは、資格・退職金・家族の事情が絡むので、頭の中だけで並べると堂々めぐりになりがちです。私も辞めると決めるまで、辞める理由と残る理由を書き出しては見比べる日を重ねました。
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辞める前に転職と並行してできる4つの準備
待つにしても辞めるにしても、在職年数の確認、担当業務の記録、登録先の会への問い合わせ、家族との共有の4つは、転職活動と並行して進められます。どれも今日から手をつけられ、どちらを選んでも無駄になりません。
退職後に特認を使う場合、職歴の証明は辞めた役所にお願いすることになります。そのとき困らないように、部署ごとの担当業務を在職中にメモしておくと安心です。
決める前に家族へ数字を見せておくと、判断を一人で抱えずに済みます。
入庁年月と在職年数を人事記録で確かめておく
最初にやるのは、正確な入庁年月と、休職や育休を含む在職の記録の確認です。給与明細や人事の記録で、何年何ヶ月勤めているかを数え直してください。
異動のたびに受け取った辞令を並べると、入庁年月と部署ごとの在籍期間が分かります。休職や育休で抜けた期間があれば、人事担当に確かめておきます。
17年に届くまでの残りが分かれば、待つ重さも具体的に見えてきます。残りが数ヶ月の人と数年の人では、取るべき行動が変わるからです。
担当業務を部署ごとにメモして証明書に備える
登録の審査では、大阪府行政書士会の事前審査のように、公務員職歴証明書で担当した業務の中身が見られます。異動のたびに、部署名と在籍期間、担当した事務を書き残しておきましょう。
- 部署名と在籍した年月(いつからいつまで)
- 担当した事務の名前(例:予算要求資料の作成、国民健康保険の加入・喪失の手続き)
- 文書の起案や決裁をどの程度担当していたか
- 休職や育休など、担当から離れていた期間
退職してからだと、何年も前の担当業務は思い出しにくくなります。在職中に書いておけば、証明書を頼むときにも説明しやすくなります。
登録予定の都道府県会へ要件と費用を問い合わせる
開業する地域が決まっているなら、その都道府県の行政書士会に、事前審査の有無と手順、費用を問い合わせます。会の案内や手引は会ごとに違うので、ほかの県の情報をうのみにしないことが大切です。
問い合わせるときは、入庁年月、担当した部署と事務、休職や育休の有無を手元にそろえておくと話が早く進みます。
家族と相談先に数字を見せて判断を共有する
私は転職サイトに登録する前に、妻へ数字を見せて相談しました。妻は嫌な顔一つせず後押ししてくれて、それが辞める決断の最後の一押しになりました。
待つか辞めるかも同じで、残りの年数、退職金の見込み、開業した場合の収入と費用を並べて家族に見せると、話が具体的になります。家族以外に整理を手伝ってもらう相談先の選び方は、別の記事にまとめています。
(関連記事)継続して考えたい人のキャリアコーチング
公務員の行政書士特認制度についてよくある質問
退職後の期限、廃止の噂、懲戒免職、職歴証明書の4つは、条文と会の案内で確かめられる範囲がはっきりしています。個別の職歴が行政事務にあたるかや、どの証明書が要るかは、登録先の都道府県行政書士会に確かめるのが確実です。
退職後の期限は、第2条第6号には書かれていません。特認制度そのものは、現在の条文にも残っています。
懲戒免職を受けた人は、処分から3年たつまで行政書士となる資格を得られません。職歴証明書は辞めた役所に頼む書類なので、在職中の担当業務の記録が役立ちます。
退職してから年数がたっても特認は使えますか
行政書士法第2条第6号が定めるのは、行政事務を担当した通算期間です。退職から何年以内に登録しなければならないという定めは、この条文には見当たりません。
ただ、退職後の登録時期の扱いや、何年も前の職歴でも同じように証明をそろえられるかは別の問題です。退職後しばらくたってから使うつもりの人は、早めに登録先の会へ確かめておいてください。
特認制度は廃止されると聞きましたが本当ですか
特認の要件は、現在も行政書士法第2条第6号に定められています。
行政書士法は令和8年1月1日施行の改正を受けています。それでも、日本行政書士会連合会が掲載している条文には、公務員の行政事務20年(高校卒業者などは17年)の要件が残っています。
今後の扱いが気になる人は、登録先の会や総務省の案内で確かめてください。
懲戒免職を受けた人でも特認で登録できますか
行政書士法第2条の2は、行政書士となる資格を持たない者(欠格事由)として、公務員で懲戒免職の処分を受け、その処分の日から3年を経過しない者を挙げています。懲戒免職から3年がたっていない人は、年数を満たしていても特認は使えません。
このほか、行政書士法第6条の2第2項は、行政書士の信用や品位を害するおそれがある人などについて、日本行政書士会連合会が登録を拒否すると定めています。
公務員職歴証明書は退職後に発行してもらえますか
公務員職歴証明書は、登録先の会に指定の書式や必要書類を確かめたうえで、勤めていた役所に証明を頼む書類です。退職後に頼む場合は、元の職場の人事担当に依頼する形になります。
発行にかかる日数や、古い記録がどこまで残っているかは役所によって違います。前の章で挙げた担当業務のメモを手元に置いて依頼すると、人事担当との話が短くて済みます。
まとめ:17年の数字より先に開業するかを決める
特認で得られる資格は、要件と審査、費用がそろって初めて使える開業の入口で、一般企業への転職では武器になりにくいものです。だから、待つかどうかは17年という数字より先に、退職後に行政書士として働くかどうかで決まります。
今日できるのは、在職年数の確認、担当業務のメモ、登録予定の会への問い合わせの3つで、数字がそろったら家族に見せて共有します。私は区切りを自分で決めて辞め、資格がなくても転職できました。
特認の要件や職歴の扱いは登録予定の会に確かめ、記事へのご感想や転職体験への質問はお問い合わせページからお送りください。


