公務員 転職はもったいない?市役所15年で年収200万減の私が後悔した話と判断軸

公務員から転職はもったいない?市役所15年→年収200万ダウンした私が今思うこと 体験談・本音

「公務員を辞めるなんて、もったいない」

転職を考え始めたあなたは、この言葉を何度聞いたでしょうか。親から、友達から、同僚から。まるで呪文のように繰り返されるこの言葉に、せっかく固まりかけた決意が何度も揺らいでいるのではないでしょうか。

正直に言います。その言葉は、半分正しいです。

公務員の安定は本物です。クビにならない、給料は毎年上がる、ボーナスは確実に出る。これらは紛れもない事実であり、手放すには相応の覚悟が必要です。

ですが、こうも思うのです。

「もったいない」という言葉に縛られて、自分の人生の選択肢を閉ざし続けることの方が、よっぽどもったいないのではないか

私は大阪府の某市役所に15年勤めた後、35歳でIT企業に転職しました。最初の転職で年収は200万円ダウン。妻と幼い子ども、35年の住宅ローンを抱えた状態での決断でした。その後、2社を経験し、現在はWebマーケターとして完全在宅で働いています。

この記事では、「もったいない」の正体を一つひとつ分解し、その上で私自身の転職体験をすべてお話しします。転職を煽るつもりも、引き止めるつもりもありません。

あなたが自分自身の頭で判断するための「材料」を、できる限り正直にお渡しすることだけを目的としています。

「公務員から転職はもったいない」と言われる6つの理由【全部事実です】

まずは「もったいない」の中身を見ていきましょう。大事なのは、これらが単なる思い込みではなく、客観的に見てもほぼ事実であるということです。

理由①:クビがなく、市役所は潰れない「絶対的な雇用安定」

民間企業では、業績不振によるリストラや、会社そのものの倒産といったリスクが常につきまといます。ですが、公務員にはそれがありません。どれだけ景気が悪化しようと、懲戒免職にならない限り、定年まで雇用が保障されています。

私自身、15年間の市役所勤務で「明日、仕事がなくなるかもしれない」という不安を感じたことは一度もありませんでした。この安心感は、実際に手放してみるまで、そのありがたみに気づきにくいものです。

理由②:黙っていても上がる給料と、確実に出るボーナス

公務員の給与は年功序列です。極端な話、特別な成果を出さなくても、毎年少しずつ基本給は上がっていきます。加えて、期末・勤勉手当(ボーナス)は年2回、ほぼ確実に支給されます。

民間に転職して最初に衝撃を受けたのが、まさにこのボーナスの不確実性でした。「業績連動」という言葉の意味を、身をもって理解することになります。

理由③:有給・育休・病休……子育て世代には最強の福利厚生

公務員の福利厚生は、民間企業と比較しても群を抜いて手厚いです。有給休暇の取得率は高く、育児休業も取りやすい環境が整っています。共済組合による医療費の補助や、各種手当も充実しています。

特にお子さまが小さい家庭にとって、この福利厚生の価値は計り知れません。病気で保育園から呼び出しがかかった時に「すみません、今日は早退します」と言いやすい空気があるかどうかは、家庭の安定に直結します。

理由④:住宅ローン・クレジットカード審査で無敵の「社会的信用」

公務員の社会的信用は、金融機関からの評価という形で具体的に表れます。住宅ローンの審査では、公務員というだけで圧倒的に有利です。

実際、私が住宅ローンを組んだのは転職の2年前、市役所職員だった時です。今振り返ると、あのタイミングでローンを組んでいたのは結果的に正解でした。転職後に同じ条件でローンが通ったかどうかは、正直わかりません。

理由⑤:「あんなに勉強したのに」──試験突破の記憶が足を引っ張る

公務員試験は決して簡単な試験ではありません。何ヶ月、あるいは何年もかけて準備し、ようやく手にした合格。「あれだけ苦労して入ったのに、自分から辞めるなんて」という心理的な抵抗は、想像以上に強烈です。

これは経済学でいう「埋没コスト(サンクコスト)」に近い心理です。過去に使った時間や努力は、すでに戻ってきません。ですが、人間の脳は「ここまでやったんだから」という感情で、冷静な判断を曇らせてしまうのです。私自身、辞める直前まで「15年を無駄にするのか」という思いと戦い続けていました。

理由⑥:30代未経験の転職市場は、想像以上に厳しい

30代半ば、民間企業での実務経験なし。この経歴で転職市場に出ると、書類選考の段階でかなりの数が落ちます。

私の場合も、応募した企業のうち書類選考を通過できたのは一部でした。「公務員=ビジネス経験なし」と見なされるケースは少なくなく、この現実は事前に知っておくべきです。

「もったいない」と言う人の正体──その言葉は誰のためか?

ここまで読んで「やっぱり辞めない方がいいのかも」と感じたかもしれません。ですが、もう一歩だけ踏み込んで考えてみてください。あなたに「もったいない」と言っている人たちは、いったい誰の人生を心配しているのでしょうか。

親・親戚が反対する理由は「あなたへの愛情」|でも時代が違う

親御さんが反対するのは、あなたのことが心配だからです。それは間違いなく愛情です。

ですが、親世代が「公務員=最良の選択」と信じた時代と、今とでは前提が大きく異なります。終身雇用が当たり前だった時代、転職そのものが「根性なし」の烙印を押された時代の価値観で、今のあなたの選択を判断するのは、少し無理があるかもしれません。

反対されたからといって、親の意見を無視する必要はありません。ですが、「親が安心するための人生」と「自分が納得できる人生」は、必ずしも同じではないことは心に留めておいてください。

配偶者が反対する理由は「生活防衛本能」|感情論では絶対に勝てない

妻や夫が転職に反対するのは、家族の生活を守りたいからです。住宅ローン、子どもの教育費、日々の生活費。これらがある以上、「年収が下がるかもしれない」という話は、パートナーにとって脅威以外の何ものでもありません。

ここで大切なのは、「やりたいことがあるんだ!」という情熱だけでは、パートナーの不安は絶対に解消されないということです。必要なのは、具体的な数字と計画。この点については、後のセクションで詳しくお話しします。

同僚・上司が引き止める理由は「自分の選択を否定されたくない」から

「もったいないよ、せっかくここまで来たのに」と言ってくれる同僚や上司。その言葉に嘘はないでしょう。ですが、一歩引いて考えると、彼らにも「同じ閉塞感を感じているけれど、自分は辞めないと決めた人」が少なくありません。

あなたが辞めることで、「自分がここに残っている選択は正しかったのか?」という問いが生まれてしまう。無意識のうちに、自分の選択を守るために引き止めているケースは、残念ながらあります。

「もったいない」と言われて揺らぐなら、まだ辞め時ではないかもしれない

ここまで読んで、「それでも周囲の言葉が気になる……」と感じたとしたら、それは恥ずかしいことではありません。

むしろ、揺らぐのは当然です。大切なのは「何に」揺らいでいるのかを見つめること。「年収が下がるのが怖い」のか、「自分に自信がないから不安」なのか、「そもそも転職して何がしたいのかが明確でない」のか。

もし周囲の一言で簡単に気持ちが変わるなら、それは転職理由がまだ十分に言語化できていないサインかもしれません。その場合は、無理に動く必要はありません。「今は辞め時ではない」という判断もまた、立派な決断です。

15年勤めた市役所を辞めるまで──「もったいない」を超えた3つの転機

ここからは、私自身の話をさせてください。「もったいない」の6つの理由がすべて事実だと分かった上で、それでも私が退職を決断した経緯と、その後に待っていた現実をお話しします。

転機①:管理職の背中を見て「この先に自分の未来はない」と確信した日

市役所での15年間、私はいくつかの部署を経験しました。保険年金課、総務課、教育委員会。異動のたびにゼロからのスタート。ようやく仕事を覚えた頃に、また別の部署へ。

転機になったのは、ある管理職の日常を間近で見た時でした。その方は、朝から晩まで部下のトラブル処理に追われ、議会対応の資料づくりで休日出勤し、板挟みの調整に心身をすり減らしていました。

「あと20年以上、あの椅子に向かって登り続けるのか」

そう想像した瞬間、足元が崩れるような感覚がありました。自分のキャリアの延長線上に、なりたい自分がいない。この気づきが、最初の転機でした。

(関連記事)「公務員=安定」という考えが実はリスクな理由

転機②:「市役所の〇〇さん」以外の自分が、どこにもいなかった

ある日、ふと思ったのです。名刺から「〇〇市役所」という肩書を外した時、自分には何が残るのだろう、と。

同年代の友人が「プロジェクトマネジメント」や「マーケティング戦略」の話をしている時、私が話せるのは「庁内の決裁フロー」や「補助金の交付要綱」など。別にそれが悪いわけではありません。ですが、「市役所の外では、自分は何者でもない」という事実に気づいた時、強烈な焦りを感じました。

「このまま組織の看板に守られ続けて、自分の足で立つ力を完全に失ってしまう前に、動かなければ」。これが、2つ目の転機です。

転機③:子どもに「お父さんの仕事って何?」と聞かれて、答えに詰まった

決定的だったのは、子どもの何気ない一言でした。

「お父さんのお仕事って、何してるの?」

3歳の子どもに、市役所の仕事を分かりやすく説明する。それ自体は難しいことではありません。ですが、その時に私がためらったのは、「自分の仕事を誇らしげに語れない自分」に気づいてしまったからです。

家族がいるから辞められない、とずっと思っていました。ですが、この瞬間に気づいたのです。家族がいるからこそ、子どもに胸を張れる働き方をしたい、と。

年収200万ダウンの現実──転職直後の家計は本当に苦しかった

決意を固めて転職した先は、IT企業の事務職兼カスタマーサポート。ですが、現実は甘くありませんでした。

年収は約200万円ダウン。市役所時代に当たり前だったボーナスはほぼなくなり、各種手当も大幅に減りました。手取りで見ると、月々の収入が目に見えて少なくなったのです。

住宅ローンの支払いは変わらない。子どもの保育料も変わらない。ですが、入ってくるお金は確実に減っている。毎月の家計簿を見るたびに、胃がキリキリしたのを覚えています。

「本当にこれでよかったのか」と自問する夜が、何度もありました。

1社目(IT企業・事務職兼カスタマーサポート)は「民間社会のリハビリ」だった

1社目で最も苦労したのは、「仕事のスピード感」の違いでした。

市役所では、ミスなく丁寧に進めることが最優先。1つの文書に何人もの上司のハンコをもらい、慎重に合意を形成していく。それが正しいやり方でした。

ですが、民間企業では「完璧を目指して遅い」より「7割の完成度でもいいから、速く回す」ことが求められます。最初はこのギャップに適応できず、「遅い」「もっとスピードを上げてほしい」と言われるたびに自信を失いました。

一方で、市役所時代に鍛えた「理不尽なクレームへの対応力」は、カスタマーサポートの現場でも役に立ちました。感情的なお客さまの話を冷静に受け止め、事実ベースで解決策を提示する。この力は、市役所の窓口で何千回と繰り返してきたことそのものでした。

1社目は、正直に言えば「天職」とは呼べない仕事でした。ですが、「公務員の世界しか知らなかった自分が、民間企業で働くとはどういうことかを学ぶ期間」としては、かけがえのない経験でした。

(関連記事)子持ち・30代半ばで公務員を辞めた実体験

2社目(Webマーケター・完全在宅)で、ようやく「辞めてよかった」と思えた

1社目で民間の基礎体力を身につけた後、私はWebマーケターとして2社目に転職しました。

なぜWebマーケティングだったのか。それは、1社目で事務作業やカスタマーサポートを経験する中で、「情報を整理し、分かりやすく伝える」という作業に強い適性を感じたからです。市役所時代に培った「複雑な制度を住民向けに噛み砕いて説明する力」や「正確な文書を素早く作成する力」は、Webマーケティングの「コンテンツを構造的に設計する力」とつながっていました。

現在は完全在宅勤務で働いています。通勤時間はゼロ。子どもの保育園の送り迎えも自分でできるようになりました。市役所時代は繁忙期に連日残業で、子どもが寝た後にしか帰れない日が続いていたことを思うと、働き方は劇的に変わりました。

年収も、1社目の頃に比べれば着実に回復しています。公務員時代の水準にはまだ届いていない部分もありますが、副業が可能な環境になったことで、収入の選択肢自体が広がりました。

それでも「公務員に戻りたい」と思ったことは一度もない

年収200万ダウン、カルチャーショック、「自分は通用しないのかもしれない」という孤独感。すべてを経験した上でいま断言できるのは、「公務員に戻りたい」と思ったことは、ただの一度もないということです。

誤解のないように言えば、今の生活が完璧なわけではありません。民間には民間の大変さがあります。ですが、「自分で選んだ道を、自分の足で歩いている」という感覚は、市役所にいた頃には得られなかったものです。

それは安定とは違う種類の安心感であり、私にとっては年収以上に価値のあるものでした。

「辞めなかった同僚」のその後|残った市役所職員の3つの現実

「もったいない」と言われて市役所に残った人が、その後どうなっているか。私の元同期・先輩・上司の話を匿名化して整理したのが、ここで紹介する3つの現実です。辞めて後悔した話は多く語られますが、辞めずに残った人の後悔はあまり語られません。両論を並べることで、判断の材料が立体的になると考えています。なお、ここで紹介するケースは「残ったことが悪い」という主張ではなく、判断軸を増やすための参考事例として読んでください。

現実①:管理職になっても「やりがい」は埋まらないままだった元同期

私の元同期Aさん(仮名)は、市役所に残り40歳で課長補佐に昇進しました。当時の私は転職して年収が下がっていたため、「やはり残った方が正解だったのか」と思った時期があります。しかしAさんから聞いたのは、「管理職になったが、やりがいは埋まらないままだ」という言葉でした。部下管理と議会対応の負担が増え、現場での達成感は逆に減ったと感じているそうです。Aさんは50代で再度転職を考えているが、選択肢が30代より明確に狭くなっていると話していました。「やりがい不足」は昇進では解消しにくい構造的な問題だと、Aさんの話から気づかされました。

現実②:50代で気づいた「市場価値ゼロ」の不安に直面した先輩

転職後に話を聞いた市役所の先輩Bさん(仮名)は、52歳で初めて転職を考え、市場価値の低さに直面したと話していました。30年以上の市役所勤務歴があっても、民間転職市場では「専門性が抽象的」「年齢が高い」という2つの壁があり、エージェントから提示される求人は限定的だったそうです。Bさんは結局転職せず市役所に残りましたが、「30代で動いていれば、選択肢は今より広かった」という後悔を持っていると教えてくれました。50代になってからの選択肢の狭さは、30代の決断のタイミングで決まる部分が大きいと、Bさんの話から学びました。

現実③:定年再雇用後に「公務員以外の選択肢」がなかった元上司

定年退職後に市役所の再雇用制度で65歳まで働いた元上司Cさん(仮名)は、再雇用契約が切れた後の選択肢が「公務員以外にほぼなかった」と話していました。公務員の専門性は民間で評価されにくく、65歳以降の再就職市場ではさらに狭まるのが現実だと、Cさんは振り返っています。Cさんは結局シルバー人材センターでの軽作業に就いており、現役時代との収入差は大きいと言っていました。これは「市役所に残ったことが間違い」という話ではなく、定年後のキャリア選択肢を30代・40代から準備しておくことの重要性を示す事例として、私には強く残っています。残る選択にも、長期的な準備が必要だと感じています。

公務員から転職して分かったメリット5つ・デメリット5つ

ここからは、経験者として忖度なしでメリットとデメリットを並べます。良いことだけを語るつもりはありません。

【メリット①】成果が正当に評価され、自己肯定感が回復した

公務員の年功序列には安心感がある反面、「頑張っても頑張らなくても、ほとんど給料は同じ」という虚しさが常につきまとっていました。民間に来てからは、自分の仕事の成果が直接的に評価される環境に変わりました。「あなたのおかげで数字が伸びた」と言われた時の充実感は、市役所では味わえなかったものです。

【メリット②】在宅勤務・副業OK──「働き方の選択肢」が一気に広がった

公務員時代は毎日決まった時間に出勤し、原則として副業は禁止。転職後は、完全在宅勤務が可能になり、副業もOKの環境になりました。通勤に使っていた往復の時間がゼロになり、その時間を家族と過ごしたり、スキルアップに使えるようになったのは大きな変化です。

【メリット③】「個人のスキル」が積み上がる感覚は、安定とは別の安心感

市役所にいた頃は、「この組織を出たら何も残らないのではないか」という不安が常にありました。今は、日々の業務を通じて市場で評価されるスキルが積み上がっていく実感があります。転職サイトに登録しているだけでスカウトが届くようになった時、「自分にも市場価値があるんだ」と素直に安心しました。

(関連記事)公務員を辞めてよかったと感じた3つのリアルな理由

【メリット④】人間関係を「自分で選べる」環境になった

市役所の人間関係は「異動ガチャ」です。苦手な上司や合わない同僚がいても、異動するまでの数年間、耐えるしかありませんでした。民間企業でも人間関係の問題はありますが、「合わなければ自分から環境を変えられる」という選択肢があること自体が、精神的な安定につながっています。

【メリット⑤】残業が「自分でコントロールできるもの」に変わった

市役所時代の残業は、自分ではコントロールできない性質のものが多かったです。突発的な市民からの問い合わせ、議会前の資料準備、災害時の対応など。現在の仕事では、業務量を自分でマネジメントできるため、「今日は早めに切り上げて子どもと遊ぶ」という判断が自分でできます。

【デメリット①】年収ダウンは覚悟が必要

これは何度でも強調します。私の場合、最初の転職で年収は約200万円下がりました。特に初年度は本当に苦しかった。住宅ローンの支払いは変わらない中で手取りが減るのは、想像以上に精神的な負担です。もちろん、口座残高もどんどん減っていきました。

【デメリット②】「公務員」の看板が消えた瞬間、社会的信用は確実に下がる

親戚の集まりで「今は何をしているの?」と聞かれた時、「IT企業で……」と答える時の空気の変化。「市役所の職員」だった時とは、明らかに反応が違います。この目に見えない「信用の低下」は、じわじわとメンタルに効いてきます。

【デメリット③】公務員には基本的に戻れない──片道切符の覚悟

公務員試験を再度受験すれば、理論上は戻ることも可能です。ですが、年齢制限や実務経験のブランクを考えると、現実的にはかなり厳しい。「ダメだったら戻ればいい」というセーフティネットがないことは、覚悟しておく必要があります。

【デメリット④】「成果を出さなければ居場所がない」というプレッシャー

公務員は、言い方を選ばずに言えば「いるだけで給料がもらえる」環境です。もちろん、皆さん一生懸命働いていますが、構造としてはということです。民間では、成果が出なければ評価が下がり、場合によっては居場所がなくなります。このプレッシャーが心地よい緊張感になるか、ストレスになるかは、人によって分かれます。

【デメリット⑤】「思っていたのと違う」──転職先のミスマッチは普通に起こる

私自身、1社目は率直に言えばミスマッチでした。仕事内容が想像と違った部分もありましたし、「この仕事を一生続けたいか」と聞かれれば、答えはノーでした。

ですが、これは失敗ではなく「プロセス」だったと今は思っています。1社目で民間の基礎を身につけたからこそ、2社目で自分に合った仕事にたどり着けた。「転職=ゴール」ではなく「転職=新しいスタート地点」であるという認識は、持っておいた方がいいです。

あなたは辞めるべき?残るべき?|後悔しないための判断チェックリスト

メリットもデメリットも理解した上で、最も大切なのは「自分の場合はどうなのか」を見極めることです。以下のチェックリストで、自分の状況を整理してみてください。

「転職した方がいい人」に当てはまる5つのサイン

以下に3つ以上当てはまるなら、まず転職活動だけでも始めてみる価値はあると思います。

  • 不満の原因が「特定の上司や部署」ではなく「公務員という働き方そのもの」にある
  • 「このまま定年まで」と想像した時に、希望よりも閉塞感の方が大きい ←私はこれが1番です。
  • 「組織の看板ではなく、自分の名前で評価される人間になりたい」という欲求がある
  • 年収が一時的に下がっても、1〜2年は耐えられるだけの家計上の余裕がある(または作れる)
  • 「転職活動をしてみること」自体に、大きな抵抗感がない

「辞めない方がいい人」に当てはまる5つのサイン

逆に、以下に3つ以上当てはまるなら、今は無理に動かず「現在の環境の中でできることを探す」方が賢明かもしれません。

  • 今の不満が「異動」によって解決する可能性が十分にある
  • 「なぜ辞めたいのか」を聞かれて、「なんとなく嫌」以上の理由を言語化できない
  • 住宅ローンや教育費の支出が大きく、年収ダウンに1年すら耐えられない
  • 安定した給与・福利厚生に対して、実は心の底では満足している
  • 公務員以外で「これをやりたい」という具体的なビジョンが見えていない

最も危険なのは「辞めるか・残るか」で悩み続けて何もしないこと

私が一番伝えたいのは、「辞めるか、残るか」で悩む必要は、今はないということです。

「転職活動」と「転職」は全く別物です。転職活動は、職務経歴書を書き、エージェントと話し、面接を受けること。今の仕事を続けながらできますし、お金もかかりません。

内定が出てから「辞めるか、残るか」を考えればいい。内定が出なかったら、「今の自分には市役所が最善の環境だ」と、納得した上で残ればいい。

どちらに転んでも、「外の世界を見た上で判断した」という事実は、あなたの中に残ります。最もリスクが高いのは、悩み続けて何もしないまま、40代を迎えてしまうことです。

(関連記事)転職を後悔しないための自己診断チェックリスト

年収ダウンを最小限に抑える「家族を説得するためのお金の話」

転職を考える上で、最大の壁はやはり「お金」です。特に住宅ローンや子どもの教育費を抱えている場合、パートナーの理解を得るためには、感情ではなく「数字」で語る必要があります。

公務員と民間の「手取り」を正しく比較する──額面年収だけでは見誤る

公務員の給与には、額面に表れにくい恩恵が多くあります。共済組合の保険料率は民間の社会保険と異なりますし、地域手当、扶養手当、住居手当などの各種手当も手厚い。退職手当の積み立ても、在職中は見えにくい「隠れた収入」です。

転職先から提示された「年収400万円」と、公務員としての「年収550万円」を額面だけで比較すると、実態を見誤ります。手取りベースで、社会保険料の違いや手当の有無まで含めて計算した上で、初めて正確な比較ができます。

「3年で追いつき、5年で追い越す」は本当か?──昇給カーブの現実

公務員の昇給は緩やかですが確実。民間の昇給は変動幅が大きい代わりに、スキル次第で上振れの可能性がある。これが一般的に言われていることです。

正直に言うと、「3年で公務員時代の年収に追いつく」と断言するのは無責任です。業界、職種、本人の努力と適性、そして運。さまざまな要素が絡み合います。

私の場合、1社目(事務職・カスタマーサポート)の段階では、公務員時代の年収には程遠い状態でした。2社目(Webマーケター)に転職してからは着実に回復しており、副業収入も含めると生活は安定してきています。ですが、正直なところ、福利厚生などを含めた公務員時代の年収水準に完全に戻ったとは言い切れません。

大切なのは、「将来的に追いつく可能性があるか」を冷静に見極めることと、追いつくまでの期間を家計的に耐えられるかを事前にシミュレーションしておくことです。

(関連記事)年収200万ダウンを乗り切る家族への説得と防衛計画

住宅ローンがあるなら「転職前」にやるべき3つのこと

住宅ローンを抱えた状態での転職には、事前準備が不可欠です。

1つ目は、公務員の信用があるうちにローンの借り換えを検討すること。転職後は借り換え審査が厳しくなる可能性があるため、有利な条件で借り換えできるタイミングを逃さないようにしましょう。

2つ目は、固定費の徹底見直し。保険、通信費、サブスクリプション。月2〜3万円のコスト削減ができれば、年収ダウンのダメージをかなり吸収できます。

3つ目は、生活費の最低6ヶ月分を貯蓄として確保しておくこと。これは転職直後の精神的な安定に直結します。「最悪、半年は耐えられる」という安全網があるだけで、焦りが大幅に軽減されます。

「副業OK」の民間企業を選べば、年収ダウンは副業でカバーできる

公務員は原則として副業が禁止されています。ですが、民間企業には副業を認めている会社が増えています。転職先を選ぶ際に「副業OK」を条件に入れるだけで、収入面のリスクヘッジが可能になります。

公務員時代に培った文書作成力や事務処理能力は、Webライティングや資料作成代行、事務代行などの副業ですぐに活きます。月3〜5万円の副業収入があれば、年収ダウン分の大部分をカバーできる計算です。「本業で学び、副業で稼ぐ」という二刀流は、公務員時代には不可能だった戦略です。

公務員からの転職を成功させる5ステップ|自己分析・職歴翻訳・面接対策の具体策

公務員からの転職で後悔を最小化する鍵は、活動そのものの設計にあります。私が1社目を6ヶ月で辞めることになった反省点は、ほぼすべて転職活動の準備段階に集約されていました。転職活動と転職そのものは別物で、活動だけならリスクはゼロという事実を踏まえて、後悔を減らす5ステップを整理しました。各ステップは、私の2回の転職で実際に効いた手順を順番どおりに記述しています。

ステップ①:辞めたい理由と叶えたいことを紙に書き出す自己分析

転職活動の最初にやるべきは、面接対策ではなく自己分析です。私の場合、A4用紙を2枚使って「辞めたい理由」と「叶えたいこと」を箇条書きで書き出す作業に2週間かけました。辞めたい理由だけを書くと「逃げの転職」になり、叶えたいことだけを書くと現実離れするため、両方を並べて見比べることで自分の意思が立体的になります。この紙は転職活動の最後まで何度も見返す地図のような役割を果たします。最低でも辞めたい理由を10個、叶えたいことを5個書き出すのを目安にすると、自己分析の網羅性が確保されます。

ステップ②:公務員時代の業務を成果と能力に翻訳する職歴整理

職務経歴書の質はこのステップで9割が決まります。公務員時代の業務を「部署名」や「担当内容」で書くのではなく、「どんな成果を出したか(数字)」と「どんな能力が発揮されたか(行動)」の2軸で翻訳する作業です。私の場合、「子育て支援課で窓口業務を担当」を「年間〇〇件の住民相談に対応し、苦情処理率を△%削減」と書き換えただけで、書類選考通過率が体感で2倍になりました。エージェントの担当者と一緒にこの翻訳作業をするのが効率的で、独力でやると客観視ができず、強みを過小評価してしまうリスクがあります。

ステップ③:志望動機を「逃げ」ではなく「目指したい姿」で組み立てる

面接で必ず聞かれる「なぜ公務員を辞めるのか」に対して、「公務員の不満」ではなく「目指したい姿のために必要な経験」を主軸に答える組み立てが重要です。私の場合、1社目の面接では「公務員のスピード感に違和感があったから」と答えてしまい、結果として面接官に「逃げ」と受け取られた感覚がありました。2社目では「Webマーケティングのスキルを身につけて、自分で価値を生み出せる人材になりたい」と前向きに転換した結果、内定までの期間が大幅に短縮されました。志望動機は「過去への不満」ではなく「未来への意思」で語る、これが公務員転職の鉄則だと考えています。

ステップ④:30代公務員に強い転職エージェント2〜3社の併用

転職エージェントは1社だけに頼ると、その担当者の力量と相性に成果が依存してしまいます。私自身、1社目のエージェントとは相性が悪く、2社目から本格的にもう1社を併用したことで、求人提案の質が体感で2倍以上になりました。30代公務員に強いエージェントは、リクルートエージェント・doda・マイナビエージェントなど大手総合型と、業界特化型の組み合わせが現実的です。エージェントの担当者には、ステップ①で書き出した「辞めたい理由・叶えたいこと」を最初の面談で共有しておくと、求人マッチング精度が一気に上がります。複数登録は手間が増えますが、転職の質はこの併用で大きく変わります。

ステップ⑤:内定が出てから「辞めるか残るか」を最終判断する

転職活動と転職そのものは、明確に別物です。内定が出るまでは「活動」であり、退職届を出すまでは「残る選択肢」が常にあるという事実が、精神的な余裕を作ります。私の場合、1社目の転職時には内定後1週間悩み、2社目の転職時には内定後3日で決断しました。どちらの場合も、内定が出る前の段階では「辞めるかどうか」を決めない方針を貫きました。「辞める覚悟がないと面接に身が入らない」という意見もありますが、覚悟がなくても面接は受けられますし、内定が出てから初めて見える現実もあります。活動と決断を分離することが、後悔を最小化する最大のコツです。

【Q&A】公務員からの転職でよくある疑問に経験者が回答

最後に、私自身がよく聞かれる質問にまとめてお答えします。

Q. 公務員は失業保険がもらえないって本当?

本当です。公務員は雇用保険に加入していないため、退職しても失業保険(雇用保険の基本手当)は受給できません。ただし、退職手当がその代替的な役割を果たす仕組みになっています。そもそも、在職中に転職先を決めてしまえば、失業状態にならないため、この問題自体が発生しません。

Q. 公務員を辞めたら退職金はどうなる?

勤続年数に応じた退職手当が支給されます。金額は勤続年数、退職理由(自己都合か否か)、給料月額などによって異なります。一般的に、自己都合退職は定年退職に比べて支給率が低くなります。具体的な金額は自治体によって異なるため、人事課や共済組合に事前に確認しておくことをおすすめします。

Q. 30代後半でも未経験転職は可能?

可能ですが、選べる職種は限られます。30代半ばまでは「ポテンシャル採用」として未経験でも受け入れてくれる企業がありますが、30代後半になるとそのハードルは確実に上がります。私自身は35歳で転職しましたが、体感としてはギリギリのタイミングだったと感じています。

Q. 公務員からの転職先でおすすめの業界・職種は?

公務員経験との親和性が高いのは、事務系職種(総務・人事・経理)、カスタマーサポート、IT企業の管理部門などです。私の場合は、1社目がIT企業の事務職兼カスタマーサポート、2社目がWebマーケターです。いきなり「理想の仕事」に就けなくても、1社目で民間の経験を積み、2社目でステップアップするという段階的なキャリア構築も十分に現実的な選択肢です。

Q. 転職活動は在職中にバレない?

注意すれば、基本的にバレません。私が気をつけていたのは、面接の日程調整に有給休暇を使うこと(まとめて取りすぎないよう分散させる)、SNSに転職活動に関する投稿を一切しないこと、そして転職エージェント経由で応募し、自分の名前や現在の勤務先が企業側に伝わるタイミングをコントロールすることでした。

Q. 転職に有利な資格はある?取ってから辞めるべき?

資格よりも実務経験の方が、転職市場では圧倒的に評価されます。ただし、ITパスポートや簿記2級などは「ビジネスの基礎知識がある」ことの証明にはなるため、書類選考で多少のプラスになる可能性はあります。

ただし、「資格を取ってから転職しよう」と考えると、それが先延ばしの口実になりがちです。資格取得と転職活動は並行して進めるのが現実的です。

公務員から転職して分かった、民間で本当に通用したスキルとは

結論から言うと、公務員時代のスキルは民間でも確実に通用します。ただし「全部が武器になる」わけではなく、活きるものと捨てるべきものがはっきり分かれました。私は市役所で15年働き、35歳で民間に転職して年収が200万円下がりましたが、それでも生き残れたのは公務員時代に培った力があったからです。ここでは実際に通用したスキルと、逆に手放す必要があった考え方を、私の体験に沿ってお伝えします。次の3つの視点で整理します。

市役所15年で身についた調整力は武器になった

市役所で15年やってきて、いちばん武器になったのは「調整力」でした。役所の仕事は、住民・上司・他部署・外部団体と、立場の違う相手の間を取り持つことの連続です。私は転職後、社内の異なる部署や取引先と話を進める場面で、この感覚にずいぶん助けられました。一般に民間でも、利害の異なる相手をまとめる力は重宝されると言われています。派手な実績ではないため履歴書には書きづらいのですが、面接で具体的な調整エピソードを語ると、相手の反応が明らかに変わったのを覚えています。地味でも確実に効く力だと感じています。

文書作成と段取り力は在宅の仕事でも活きている

次に活きたのが、文書作成と段取りの力です。役所では起案文書や住民向けの説明資料を、誤りなく筋道立てて作ることを求められます。私は現在、在宅でWebマーケターとして働いていますが、読み手に伝わる文章を組み立てる作業は、当時の延長線上にあると感じています。締め切りから逆算して段取りを組む習慣も、複数案件を同時に抱える今の働き方に直結しています。こうした事務処理能力は、一般に転職市場でも下支えのスキルとして評価されやすいとされており、公務員出身者が思っている以上に強みになり得ます。

逆に通用しなかった「前例踏襲」の考え方

一方で、手放す必要があったのが「前例踏襲」の発想でした。役所では「過去にどうしていたか」を確認してから動くのが基本ですが、民間では前例のない判断を自分で下す場面が増えます。私は転職直後、つい前例を探そうとして話の流れを止めてしまい、戸惑った経験があります。一般に、公務員出身者がつまずきやすいのはこの点だと言われています。「正解を確認してから動く」から「とりあえず動いて修正する」へ頭を切り替えることが、民間で生き残るうえで欠かせませんでした。スキルそのものより、この姿勢の転換が大きかったと感じています。

公務員からの転職先、私が在宅Webマーケターを選んだ理由

先に結論をお伝えすると、私が選んだ転職先は在宅のWebマーケターでした。世間でよく挙がる「安定した転職先ランキング」とは違う選び方かもしれませんが、私には明確な理由がありました。市役所を辞め、年収は200万円下がりましたが、それでもこの道を選んだのは、お金以外に大切にしたいものがあったからです。ここでは、私がなぜこの転職先を選んだのか、そして年収ダウンをどう受け止めたのかを、これから転職先を考える方へのヒントとして3つの視点でお伝えします。

安定より「働く場所の自由」を取った話

私が最終的に重視したのは、年収や肩書きではなく「働く場所の自由」でした。市役所時代は通勤と決まった勤務時間が当たり前でしたが、転職を考えるなかで、自分が本当に欲しいのは安定そのものではなく、生活を自分で組み立てられる感覚だと気づいたのです。在宅のWebマーケターという働き方は、まさにその希望に合っていました。一般に、転職先を「年収の高さ」だけで選ぶと、入った後に後悔しやすいと言われます。私の場合は、譲れない条件を先に決めたことで、収入が下がる選択にも納得できました。

年収200万ダウンでも選んだ判断の中身

正直に言うと、年収200万円ダウンは小さな額ではありません。転職を決めるとき、私もこの数字の前で何度も立ち止まりました。それでも選べたのは、下がった年収でも暮らしが回るかを具体的に確認し、妻が背中を押してくれたからです。お金の不安は「なんとなく怖い」状態がいちばん人を縛ります。私は固定費や当面の生活費を一つずつ書き出して見える化したことで、恐怖が現実的な検討に変わりました。一般論として、年収ダウンを伴う転職こそ、感情ではなく数字で判断することが後悔を防ぐ鍵になると感じています。

これから転職先を選ぶ人へ伝えたいこと

これから転職先を選ぶ方に伝えたいのは、「人気の転職先」より「自分が何を捨てられないか」から逆算してほしいということです。私は1社目を6ヶ月で辞めるという失敗も経験しました。そのときに痛感したのは、世間の評価軸で選ぶと、合わなかったときに立て直しが効かないということです。逆に、自分の譲れない条件さえはっきりしていれば、たとえ最初の一歩を踏み外しても、次の選択で修正できます。一般に転職は一度で完璧を狙う必要はありません。自分の軸を持つことが、遠回りに見えていちばんの近道だと、私は身をもって感じています。

まとめ──「もったいない」の本当の意味は、自分で決めていい

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

あらためて伝えたいのは、公務員の安定は本物であり、「もったいない」と思う感覚は正しいということです。それを手放すリスクは確かに存在しますし、この記事は「今すぐ辞めろ」と煽るために書いたものではありません。

ですが同時に、「選択肢がないまま定年を迎えること」や「自分の市場価値を知らないまま組織にしがみつくこと」も、それはそれでもったいないと私は思っています。

年収200万ダウンを経験し、カルチャーショックに苦しみ、2回の転職を経て今の働き方にたどり着いた私が断言できるのは、たった1つのことだけです。

「転職」にはリスクがある。ですが、「転職活動」にはリスクがない。

もし今、あなたの心の中に「このままでいいのか」という問いがあるなら、その問いを無視しないでください。まずは転職サイトに登録して、自分の経歴でどんな求人が届くかを見てみる。それだけで構いません。

外の世界を覗いてみて、「やっぱり公務員が一番いい」と思えたなら、それは立派な結論です。「もっと先を見てみたい」と思えたなら、その時はもう少しだけ、歩みを進めてみてください。

「もったいない」の本当の意味を決めるのは、あなた自身です。

運営者情報
元公務員 Webマーケター
sawada

元公務員Webマーケター
大阪府の某市役所に15年勤務後、35歳でIT企業へ転職。最初の転職で年収200万円ダウンを経験。事務職兼カスタマーサポートを経て、現在は完全在宅勤務のWebマーケターとして働いている。このブログでは、公務員から民間への転職について、年収ダウンの現実も含めた実体験を発信中。

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