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公務員からWebマーケティング職へ転職した私の実体験|未経験からの道のり

転職先・業界選び

2022年5月、私は大阪府の某市役所を年度途中で退職しました。35歳、勤続15年、俸給月額は約23万円でした。

退職して半年後、私は1社目のIT企業を辞め、いまは在宅でWebマーケティングの仕事をしています。この記事では、Webマーケティング職という仕事の中身と、未経験の30代がそこへたどりつくまでの道のりを、私自身の体験から書いていきます。

この記事を書いた人

市役所に15年勤務後、35歳でIT企業へ転職。年収200万円ダウン、1社目6ヶ月退職を経て、現在は在宅Webマーケターとして勤務しています。

公務員時代の経験と2回の転職体験をもとに、同じ悩みを持つ方へ判断材料をお届けしています。

当ブログでは、公務員からの転職に関する体験談や実践的な情報を発信しています。ご質問やご相談があれば、お気軽にお問い合わせページよりご連絡ください。

Webマーケティング職とは何をする仕事なのか

Webマーケティング職とは、インターネットを使って企業の集客や売上を伸ばす施策を考え、回し、数字で検証する仕事です。私が市役所にいた頃に思い描いていた「パソコンに向かう仕事」という漠然としたイメージとは、中身がかなり違いました。

実際に手を動かしてみて、ようやく輪郭がつかめた仕事です。

私が市役所の窓口で住民対応をしていた頃、この職種の存在すら知りませんでした。退職を決めてから求人を眺めるなかで初めて「Webマーケター」という募集を見つけ、何をする職種なのか調べるところから始めました。

最初は言葉の意味さえ分からず、検索して出てくる説明を一つずつ読みました。

SEO・広告運用・SNS・分析という4つの柱

Webマーケティングの仕事は、大きく4つの領域に分かれます。私の職場でも、この4つを軸に施策を組み立てています。

それぞれの中身を整理します。

  • SEO(検索エンジン最適化)は、GoogleやYahoo!の検索結果でサイトを上位に表示させるための施策です。記事の構成を考え、キーワードを調べ、内部リンクを整えます。
  • 広告運用は、リスティング広告やSNS広告に予算を配分し、費用対効果を見ながら出稿を調整する仕事です。1円単位で結果が変わります。
  • SNS運用は、X(旧Twitter)やInstagramで発信し、フォロワーや問い合わせにつなげる施策です。投稿の反応を毎日見ます。
  • データ分析は、サイトのアクセス数や離脱率を計測ツールで把握し、次の打ち手を決める仕事です。すべての土台になります。

私が最初に任されたのはSEOの記事ディレクションでした。未経験者がまず関わりやすいのは、SEOか広告運用のどちらかであるケースが多いという印象を持っています。

広告運用は数字の管理が中心で、SEOは文章と構成が中心です。自分の得意分野から入ると、立ち上がりが早くなります。

4つの柱はどうつながっているのか

この4つは、ばらばらに動くものではありません。SEOで集めた読者を、SNSで関係を深め、広告で背中を押し、分析で次の一手を決めるという流れで連動します

私が現場で学んで一番おどろいたのは、施策どうしが鎖のようにつながっている点でした。

たとえばSEOで書いた記事のなかで、特に読まれているページが分析で見えてきます。その読者層に向けて広告を出すと、無駄打ちが減ります。

さらにSNSでその記事を発信すれば、検索以外の入り口からも人が訪れます。一つの柱を強くすると、ほかの柱にも効いてくるのです。

私は最初、SEOだけを切り離して考えていましたが、それでは数字が伸びないと気づきました。柱どうしの関係を意識し始めてから、施策の組み立て方が変わりました。

一日の仕事の流れ

在宅でのある一日を書きます。朝はサイトのアクセス数を確認することから始めます。

前日に公開した記事がどう動いたか、広告のクリック単価が上がっていないかを見ます。午前中は記事の構成案づくりや原稿のチェックに使います。

午後はオンライン会議で施策の方向性をすり合わせ、分析ツールのデータをまとめて改善案を考えます。Webマーケティングの仕事は「企画して、実行して、数字で確かめて、直す」という循環で成り立っています

市役所の事業も計画と実施と評価の流れがありましたが、Webの世界は検証の速度がまったく違いました。

市役所では一つの事業を回すのに年単位の時間がかかりました。計画を立て、予算を取り、実施し、年度末に評価します。

ところがWebの施策は、公開した翌日には数字が出ます。「結果が出るまでの時間が短い」という点が、公務員の仕事との最も大きな違いだと感じています

公務員の広報業務との違い

市役所にいた頃、私は広報誌の原稿づくりに関わったことがあります。住民に伝える文章を書く点では似ているのですが、決定的な違いがありました。

公務員の広報は「届けて終わり」になりがちなのに対し、Webマーケティングは「届いた後の数字」まで自分の責任になる点が最大の差です

広報誌は配ったら役目を終えます。ですがWebの記事は、何人が読み、何人が問い合わせまで進んだかが数字で出ます。

その数字が悪ければ、原因を考えて作り直します。この「結果が見える緊張感」に、私は最初なかなか慣れませんでした。

届けることがゴールだった世界から、届いた後を問われる世界へ移った感覚です。

使う道具も大きく変わった

仕事の中身だけでなく、毎日さわる道具も入れ替わりました。市役所では文書作成ソフトと庁内システムが中心でしたが、Webの現場ではアクセス解析ツールやキーワード調査ツールを日常的に使います

最初はツールの画面を開くだけで気おくれしました。

私が最初に覚えたのは、サイトのアクセス状況を見る解析ツールでした。どのページに人が来て、どこで離れていくかが一目で分かります。

次に、検索される言葉を調べるツールの使い方を覚えました。住民がどんな言葉で困りごとを検索するかを想像する作業は、窓口でよくある質問を思い出す作業と少し似ていました。

道具の名前に身構える必要はなく、読者の動きを数字で見るための眼鏡だと考えると、抵抗が和らぎました。

公務員の経験はWebマーケティング職で活きるのか

結論から書くと、公務員の経験はWebマーケティング職で十分に活きます。ただし「そのまま使える」のではなく、言葉を置き換えて再定義する作業が必要でした

私自身、面接で経験をどう語るかにかなり苦労しました。

最初の面接で「公務員時代に何ができましたか」と聞かれ、私はうまく答えられませんでした。窓口対応や文書作成は当たり前にやってきたことで、強みだと思っていなかったからです。

ところが整理してみると、Webの現場で求められる素養とつながっていました。経験そのものより、経験を言葉にする力が問われていたのだと、後になって理解しました。

住民向け広報で鍛えた「伝える力」

市役所の文書は、専門用語を使わず、誰が読んでも誤解しない言葉で書くことが求められます。この「専門知識のない相手に正確に伝える力」は、Webマーケティングの記事制作や広告コピーでそのまま武器になりました

検索からたどりついた読者は、専門家ではありません。難しい言葉を並べると離脱します。

市役所で身につけた「やさしく、もれなく伝える」書き方が、SEO記事の読みやすさに直結しました。私が最初の評価を得たのは、この文章の正確さでした。

専門知識のない住民に制度を説明してきた15年が、ここで効いてきたのです。

文書作成と数字の管理

公務員の仕事は文書の連続です。決裁文書、起案、報告書を毎日のように書いてきました。

形式を守りながら要点を外さない文書作成力は、レポートや提案資料を量産するWebの仕事と相性が良いと実感しています

予算の管理も活きました。市役所では限られた予算を費目ごとに割り振り、執行状況を管理していました。

広告運用は、まさに限られた予算をどの媒体に配分するかを判断する仕事です。「決まった予算の中で最大の効果を出す」という発想は、公務員時代に染みついていました

予算を超えないように管理する感覚は、広告費の上限を守る場面でそのまま役立っています。

調整力という見えにくい資産

Webマーケティングは一人で完結しません。デザイナー、エンジニア、営業、外部のライターと連携して進めます。

部署間や関係機関との調整を15年続けてきた経験は、複数の立場をまとめる場面で確かに役立っています

立場の違う相手の事情をくみ取り、落としどころを探る作業は、市役所で日常的にやってきたことです。利害が一致しない相手と話をまとめる場面では、この経験が静かに効いています。

派手なスキルではありませんが、現場では確かに重宝されています。

正確さを守る習慣も資産になった

もう一つ、見落としがちな強みがあります。公務員時代に染みついた「事実を確認してから出す」という習慣は、Webの現場でそのまま信頼につながりました

私はこの点で評価されたことが何度かあります。

Webマーケティングでは、広告の表現や記事の内容に法令上の決まりがあります。誇大な言い回しを避け、根拠のある数字だけを載せる必要があります。

市役所では、文書に載せる数字を必ず原典で確かめてから決裁に回していました。この「裏を取ってから出す」癖が、広告規約のチェックや記事の事実確認で活きています。

スピードが求められる現場でも、正確さを犠牲にしないことは強みになると実感しています。

ここで、公務員の経験がWebマーケティングのどの業務につながるかを表に整理します。

公務員時代の経験 Webマーケティングでの活き方
住民向けのやさしい広報文 SEO記事・広告コピーの読みやすさ
決裁文書・報告書の作成 提案資料・分析レポートの作成
限られた予算の費目管理 広告予算の媒体配分・費用対効果管理
部署間・関係機関との調整 社内外の関係者との連携・進行管理
法令やルールの正確な確認 広告規約・著作権チェックの正確さ

この表をつくってみて、私は自分のキャリアを少し見直すことができました。公務員の経験は「ゼロではなく、翻訳すれば価値になる資産」だと考えています

面接の前に、こうした対応表を自分でつくっておくと、語れる強みが整理できます。

一方で通用しなかったこと

正直に書くと、活きなかった部分もあります。公務員の「前例を踏襲する」文化は、変化の速いWebの現場ではむしろ足かせになりました

前例のない施策を試すこと自体が仕事なので、慎重すぎる癖を抜くのに時間がかかりました。

ミスを避けることを最優先にしてきた習慣も、最初は壁になりました。Webの施策は試して失敗して学ぶものなので、失敗を過度に恐れると手が止まります。

「正解を待つのではなく、仮説を立てて試す」という発想への切り替えが、私にとって最も大きな課題でした

私が利用したサービスの話を少し挟みます。在宅でWebマーケティングという働き方に踏み出すとき、求人の探し方そのものに迷いました。

リモート前提の求人を集めたサービスを使うと、職種の中身まで具体的に見えてきます。同じように在宅志向で迷っている方には、こうした特化型サービスを一度のぞいてみる価値があると感じています。

未経験の30代がWebマーケティング職にたどりつくルート

未経験の30代がWebマーケティング職に入るルートは、独学・スクール・未経験歓迎求人への直接応募の3つに大別できます。私はこのうち独学で基礎を固めてから求人に応募する道を選びました。

どれが正解という話ではなく、自分の状況に合うものを選ぶことが大事だと考えています。

私が退職したのは年度途中の5月でした。3月末まで待たずに辞めたのは、次の準備を早く始めたかったからです。

ここからは、私が実際に歩いた道を中心に書きます。30代という年齢に不安を覚える方もいると思いますが、未経験歓迎の求人に年齢の上限が設けられていないケースは少なくありません。

3つのルートの比較

それぞれのルートには向き不向きがあります。費用と時間と挫折しにくさの観点で整理します。

ルート 費用の目安 向いている人 注意点
独学 書籍・ツール代のみ 自分で計画を立てて進められる人 質問できず行き詰まりやすい
スクール 数十万円規模 体系的に学び仲間が欲しい人 費用に見合うか事前確認が必要
未経験歓迎求人 費用なし まず現場で覚えたい人 入社後の学習負荷が高い

私は固定費の負担を増やしたくなかったので、独学から始めました。年収が下がる前提で動いていたので、まとまった出費は避けたかったのです。

スクールが悪いという話ではありません。短期間で体系的に学びたい人や、一人だと挫折しやすい人には、費用を払う価値があると思います。

私が独学でやったこと

私が最初に手をつけたのは、自分でブログを立ち上げることでした。実際にサイトをつくって記事を書き、アクセス解析を入れてみる経験は、どんな教材よりも理解が早かったです

SEOの本を読むだけではピンとこなかったことが、自分のサイトの数字を見ると腑に落ちました。

具体的に取り組んだ順番を書きます。

  • まず無料の解説サイトと書籍で、SEOと広告とSNSの全体像をつかみました。
  • 次に自分のブログを開設し、キーワードを調べて記事を書きました。
  • アクセス解析ツールを入れ、どの記事が読まれるかを毎日確認しました。
  • 検索順位の動きを記録し、なぜ上がったか下がったかを考える習慣をつけました。

この一連の作業で、面接で語れる「自分の手で動かした実例」ができました。未経験で評価されるかどうかは、知識の量ではなく「自分で手を動かした証拠があるか」で決まると感じています

私の場合、自分のブログの数字を面接で見せたことが、採用の決め手の一つになりました。

どのくらいの期間で準備が整うのか

よく聞かれるのが、独学にどれくらいかかるのかという点です。私の場合、ブログを立ち上げてから面接で見せられる実例が整うまで、半年ほどかかりました

退職した5月から準備を始め、年末にかけて少しずつ形になりました。

最初の1か月は全体像をつかむことに使い、次の2か月で記事を書きためました。検索順位が動き始めるまでには時間がかかるため、すぐに数字が出ないことに焦らないことが大切です。

私は順位が上がらない時期に何度もくじけそうになりましたが、記録を続けたことで小さな変化に気づけました。準備期間は人によって違いますが、毎日少しずつ手を動かすほうが、休日にまとめて詰め込むより続きやすいと感じています。

働きながら準備する方なら、一日30分でも触れる習慣をつくると、半年後の景色が変わります。

スクールを使う場合の見極め

独学が合わない人もいます。質問できる相手がいないと進まない人や、強制力がないと続かない人には、スクールという選択肢があります。

スクールを選ぶなら、卒業後に何ができるようになるかと、卒業生の進路を必ず確認することをおすすめします

費用は数十万円規模になることが多いため、年収が下がる時期にこの出費が妥当かどうかは、家計と相談して判断すべきです。私はこの出費を避けたかったので独学を選びましたが、時間を買う意味でスクールを選ぶ判断も理解できます。

未経験歓迎の求人で入る道もある

学習を済ませてから応募する以外に、現場で覚える道もあります。未経験歓迎の求人に直接応募し、入社してから実務で学ぶ方法は、学習と収入を同時に進められる利点があります

私はこの道を選びませんでしたが、向いている人には合うと思います。

この道の良さは、給料をもらいながら本物のデータを触れる点です。自分のブログでは扱えない規模の数字を、入社初日から見られます。

ただし注意点もあります。教えてもらえる前提で入ると、覚える負荷の高さに驚くことがあります。

求人票に「未経験歓迎」とあっても、入社後に求められる学習量は決して少なくありません。応募の前に、研修の有無や先輩がどう育ったかを面接で確かめておくと、入社後のずれを減らせます。

私の周りにも、この道で力をつけた人がいます。

厚生労働省の支援制度も選択肢

学習にあたっては、公的な支援制度を確認しておくと選択肢が広がります。退職後の状況によっては、教育訓練給付など国の制度を使える場合があります。

制度の有無や条件は変わるため、公式の情報で最新を確認することをおすすめします。

(参考)厚生労働省:公式サイト

IT業界全体のなかでWebマーケがどう位置づけられるか、職種マップとして俯瞰したい方は、こちらの記事も読み合わせてください。

(関連記事)公務員からIT業界に転職できる?

在宅Webマーケターという働き方のリアル

在宅でWebマーケティングをする働き方は、通勤がなく時間を柔軟に使える一方で、成果を数字で示し続ける緊張感がついて回ります。私はいま在宅で働いていますが、市役所の働き方とはまるで違う日常になりました。

市役所では毎朝決まった時間に登庁し、フロアに座っていることが仕事の前提でした。在宅勤務では、座っている時間ではなく出した成果が評価の中心になります。

この転換に、私は最初とまどいました。誰も見ていない環境で、自分を律して動く必要があったからです。

在宅勤務で変わった生活

通勤がなくなり、朝の時間に余裕が生まれました。家族との時間が増えたことは、在宅で働く最大の恩恵だと感じています

子どもがいる家庭にとって、この時間の意味は小さくありません。私の家族も、生活のリズムが穏やかになったと言ってくれます。

ただし良いことばかりではありません。仕事とプライベートの境目が曖昧になり、気づくと夜まで作業していることがあります。

在宅勤務では、自分で区切りをつける意志がないと働きすぎる方向に傾きます。私はいまも、終業時刻を意識的に決めるようにしています。

通勤という強制的な区切りがないぶん、自分でリズムをつくる必要があります。

成果で評価される世界

公務員は、よほどのことがない限り在籍年数で待遇が決まる世界でした。在宅Webマーケターは、出した数字がそのまま評価につながります。

アクセスや売上といった結果が見えるぶん、やりがいも責任も明確になりました

数字が伸びたときの手応えは、公務員時代には味わえなかったものです。一方で、数字が伸びないときは、その理由を自分で説明しなければなりません。

この両面を引き受ける覚悟が、在宅で成果型の仕事をするうえで欠かせません。

在宅で集中を保つ工夫

誰も見ていない環境で成果を出し続けるには、自分なりの仕組みが要ります。私は仕事用の机を生活空間と分け、始業と終業の時刻をあらかじめ決めることで、在宅でも集中を保っています

最初は気が散ってばかりで、思うように進みませんでした。

具体的に効いた工夫をいくつか挙げます。

  • 朝はその日に終える作業を3つだけ紙に書き、優先順位をはっきりさせます。
  • 集中したい時間帯は通知を切り、まとまった作業に充てます。
  • 昼休みは画面から離れ、短い散歩で頭を切り替えます。
  • 夕方に進み具合を振り返り、翌日の最初の一手を決めておきます。

こうした小さな習慣の積み重ねが、在宅勤務の質を左右します。市役所では周りの目が自然と区切りを与えてくれましたが、在宅ではその区切りを自分でつくる必要があります。

私はこの工夫にたどりつくまで、半年ほど試行錯誤しました。

この働き方の構造的な違いについては、リモートワークそのものを掘り下げた記事に詳しくまとめています。在宅勤務の実態を知りたい方は、そちらを参照してください。

(関連記事)公務員から転職してリモートワーク

リモート求人の探し方

在宅で働ける求人は、一般的な求人サイトだと埋もれてしまいがちです。私が転職活動をしていたとき、在宅可の求人を効率よく見つけるのに苦労しました。

リモート前提の求人に絞ったサービスを使うと、在宅Webマーケターの募集にたどりつきやすくなります

私自身、求人の探し方を変えたことで、職種の選択肢が一気に広がった経験があります。一般的なサイトで「リモート可」を条件に絞っても、出社が前提の求人が混ざっていることが多くありました。

在宅でWebマーケティングを目指す方には、リモート特化のサービスで求人の中身を見比べるところから始めることをおすすめします。

Webマーケティング職の年収の現実

正直に書くと、未経験からWebマーケティング職に入った直後の年収は、決して高くありません。私自身、最初の転職で年収が200万円も下がりました。

ここはきれいごとを抜きにして書きます。

退職を決めたとき、年収が下がることは覚悟していました。妻に相談したところ、嫌な顔ひとつせず後押ししてくれました。

あのとき背中を押してくれたことには、いまも感謝しています。とはいえ、数字としての落差は小さくありませんでした。

給与明細を見て、現実の重さを実感した日のことを覚えています。

入社直後は下がる前提で考える

未経験からの転職では、最初の年収が下がることは珍しくありません。未経験スタートの年収はいったん下がり、経験を積んで取り戻していくのが現実的な道筋です

私の場合も、最初の落差を後から少しずつ埋めていく形になりました。

年収の現実を整理した一般的な目安を表にします。あくまで一般論であり、企業や地域で差がある点はご了承ください。

段階 年収の傾向 求められること
未経験入社の初年度 一般に下がりやすい 基礎の習得と数字を出す姿勢
実務2〜3年目 経験に応じて回復 一人で施策を回せる力
専門領域を確立後 経験次第で伸びる 成果の再現性と提案力

参考までに、退職金の一般的な計算例にも触れておきます。退職金は「俸給月額×支給率」で算定されるのが一般的な仕組みです。

支給率は勤続年数や退職理由で変わります。具体的な受取額は人によって大きく異なるため、ここでは触れません。

目先の年収だけでなく、退職金や福利厚生まで含めて生活設計を考えることが大切だと考えています

家計を守りながら動く

私が無謀に飛び出さずに済んだのは、家計の備えがあったからです。年収が下がる前提なら、生活費の何か月分かを蓄えてから動くことを強くおすすめします

住宅ローンを抱えている方なら、なおさら備えが要ります。

我が家も、転職にあたって支出を見直しました。年収が下がっても暮らしが回るかどうかを、紙に書き出して確認したのを覚えています。

固定費と変動費を分け、削れる項目を洗い出しました。この作業をしておくと、面接で焦らず条件を判断できます。

生活が回る見通しがあると、足元を見られずに済みます。

取り戻すには時間がかかる

下がった年収を取り戻すには、実務での成果が必要です。短期間で元の年収に戻るとは考えず、数年かけて積み上げる覚悟を持つことが現実的です

私もまだその途上にいます。きれいに右肩上がりとはいきませんが、自分の手で数字を動かせる手応えはあります。

年収を取り戻すうえで効くのは、再現性のある成果です。一度たまたま数字が伸びるより、なぜ伸びたかを説明でき、別の案件でも再現できる力が評価されます。

私はいま、その再現性を高めることに重点を置いています。

年収以外の物差しも持っておく

お金の話だけで判断すると、かえって苦しくなります。私は年収の数字だけでなく、通勤時間や家族と過ごせる時間も含めて、暮らし全体で割に合うかを考えるようにしています

給料が下がっても、別の面で得たものは確かにありました。

市役所時代、私は往復の通勤に毎日一定の時間を使っていました。在宅になってからは、その時間がそっくり手元に戻りました。

この時間を学習や家族に回せるようになったことは、給与明細には表れない価値です。年収が下がったことは事実ですが、暮らしの満足度という物差しで見ると、見え方が変わります。

私はお金の落差を、時間の余裕でいくらか埋めている感覚です。どちらを重く見るかは人それぞれですが、数字だけで結論を出さないことをおすすめします。

転職後の年収や働き方が結局どう変わったのか、総括として知りたい方は、こちらの記事にまとめています。

(関連記事)公務員から民間に転職した結果

Webマーケティング職の向き不向きときつい点

Webマーケティング職には明確な向き不向きがあり、変化の速さと数字のプレッシャーに耐えられるかが分かれ目になります。安定を求めて公務員になった人にとって、ここは正直に向き合っておくべき部分です。

私は市役所を辞めるとき、安定を手放す不安がありました。Webマーケティングの世界に入ってみて、その不安が形を変えて続いていることに気づきました。

きつい点を隠さずに書きます。

変化の速さについていけるか

Webの世界は、使うツールも有効な手法も変わり続けます。昨日まで通用した方法が今日には古くなる速さに、ストレスを感じる人は少なくありません

覚えたと思った頃に、また新しいことを学ぶ必要が出てきます。

私は公務員時代、決まった手順を正確にこなすことが得意でした。その癖が抜けず、最初は変化のスピードに戸惑いました。

「学び続けることそのものが仕事」だと割り切れるかどうかが、この職種の適性を大きく左右します。検索エンジンの仕様が変われば、昨日まで有効だった施策を見直すことになります。

数字のプレッシャー

Webマーケティングは成果が数字で見える仕事です。良くも悪くも結果が隠せません。

数字が伸びないときのプレッシャーは、公務員時代には経験しなかった種類の重さでした

窓口で住民対応をしていた頃、私の仕事ぶりが数字で公開されることはありませんでした。いまは、自分の担当した施策の結果が毎日見えます。

この緊張感を「やりがい」と捉えられるか、「しんどさ」と捉えるかで、続けられるかが変わります。数字が落ちた朝は、原因を探る作業から一日が始まります。

向いている人・向いていない人

私が現場で見てきた範囲で、向き不向きを整理します。

  • 向いている人は、数字を見て改善を考えるのが苦にならない人です。
  • 向いている人は、新しいことを学び続ける姿勢を保てる人です。
  • 向いている人は、正解のない問いに自分で仮説を立てられる人です。
  • 向いていない人は、決まった手順を黙々とこなしたい人です。
  • 向いていない人は、成果が数字で評価される状況を強く嫌う人です。

ここに挙げた向き不向きは、優劣ではありません。公務員の安定した働き方が肌に合う人もいて、それはそれで尊い選択だと私は考えています

私はたまたま、変化のある働き方に魅力を感じただけです。安定を捨てることが偉いわけではなく、自分に合う環境を選ぶことが大切だと思います。

私自身のきつかった時期

1社目のIT企業を6ヶ月で辞めたとき、私は深く落ち込みました。事務職兼カスタマーサポートの仕事で、思い描いた働き方と違ったのです。

転職は一度で理想にたどりつくとは限らず、私も2回目でようやく今の仕事に出会いました

あのとき辞める判断をしたことには、後悔も残っています。もう少し続けられたのではないかと、いまでも考えることがあります。

それでも、2回目の転職で在宅Webマーケターという働き方に出会えたことは、結果として良かったと感じています。一度の失敗で道が閉じるわけではないと、いまなら言えます。

まとめ|未経験からWebマーケティング職へ進むあなたへ

公務員からWebマーケティング職への転職は、未経験の30代でも十分に実現できます。ただし年収の一時的な下落と、学び続ける覚悟は避けて通れません

私はこの道を選んで、良かった点と今も残る後悔の両方を抱えています。

良かったのは、家族との時間が増え、自分の手で数字を動かす手応えを得られたことです。残っている後悔は、1社目を6ヶ月で辞めた判断と、年収を取り戻すまでにかかっている時間です。

どちらも私の実感であり、どちらか一方だけを語るのは正直ではないと考えています

最後に、Webマーケティング職への道を3つの要点でまとめます。

  • 公務員の広報・文書・調整の経験は、言葉を置き換えればマーケ職で活きます。
  • 未経験なら、自分で手を動かした実例をつくることが何より評価されます。
  • 年収はいったん下がる前提で、家計の備えをしてから動くことが現実的です。

私自身の結論を一文で書きます。Webマーケティング職は誰にでも勧められる仕事ではありませんが、変化と数字を面白がれる人にとっては、公務員の経験を新しい形で活かせる選択肢だと私は考えています

何から始めればいいか分からない方へ

退職から転職までの全工程を、市役所15年→35歳で民間転職した私の体験で1本にまとめました。まずは全体像をつかんでください。

▶ 公務員からの転職完全ガイドを読む

運営者情報
元公務員 Webマーケター
sawada

元公務員Webマーケター
大阪府の某市役所に15年勤務後、35歳でIT企業へ転職。最初の転職で年収200万円ダウンを経験。事務職兼カスタマーサポートを経て、現在は完全在宅勤務のWebマーケターとして働いている。このブログでは、公務員から民間への転職について、年収ダウンの現実も含めた実体験を発信中。

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